古墳(3) 四御神古墳群(上の山1号墳)
竜の口山の南山麓、四御神から土田にかけて市営団地が広がっています。
第1次ベビーブーマーがそろそろ結婚する世代になったころに造られました。団地を造成するにあたって、昭和46年(1971年)7~9月に発掘調査が行われました。岡山市教育委員会と地元の人たちの協力で。真夏の作業で大変だったことでしょう。
その詳細な報告書があります。それによると…
ここに古墳があることは知られていなかったが、調査で17基(18基?)あることが分かった。うち15基は団地予定地内にあったが、緑地として残せた(中の池のところに遊園地があるのですが、そのことでしょうか?)。
ただ1基だけは潰さねばならず、それを小字名にちなんで「上の山1号墳」と名づけた。
上の山1号墳はひどく削られて道や果樹園、段々畑(水田)になっていて、全体像はよくわからないが13mくらいの小さな方墳らしい。少なくとも3人が埋葬されていたようだ。はにわなども出てきて、古墳としては後期、5世紀前半のものとみられる。
四御神参道入り口から入ると、右手が小高い丘、左手が団地になっています。
丘の下部はコンクリの壁。途中に何十年も使われていないような石段がありました。以前は、仕事や生活に使われていたのでしょう。
石段を上るとコンクリの上の山肌に、ところどころ石組が見えます。参道沿いにも石が見えます。自然石なのか、もしかすると葺石(ふきいし:古墳の斜面に埋められた石)なのか、わかりません。でも私には、その辺にある小山は古墳に見えてしまいます。