竜の口山散策

岡山市にある里山「竜の口山」ー歩いて見つけたものは…

古墳(2) 唐人塚古墳・湯迫(ゆば)古墳

 今、古墳づいているのでまた古墳の話題。

 車塚古墳の次に有名(?)なのが唐人塚古墳です。竜の口山南側の西寄りに賞田(しょうだ)というところがあり、7世紀に大きな寺が作られました。最近その遺跡が整備され、賞田廃寺跡という遺跡公園になっています。そこと小さな丘をへだててひっそりと唐人塚古墳があります。案内板はなく、道標があるだけです。

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道標      石室入り口の巨木      入口の社

 石室入り口の両脇には2本の巨木があります。たぶん杉とカヤです。さらに奥に小さな社が建てられています。

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入口        石棺

 石室の長さは8.9m、とても大きくて立派な石がくみあわされています。古墳としては最末期の7世紀初めか半ばに造られたそうですが、きれいです。

 石棺は2.25m×1.2m。どっしりとしています。石は兵庫県高砂市の竜山岩という、石棺としてはブランドものだそうです。蓋は失われていて、池田の殿様が後楽園に置こうとしたのか、運ばせる途中で川に落としてしまったという話があるとか。

 賞田廃寺を造った上道臣(かみつみちのおみ)という豪族の墓だそうです。なぜ「唐人塚」なのか、わかりませんでした。葬られている人かと思ったのですが、渡来人の指導のもとに造ったからなのかもしれません。

 この石棺には謎があって、いつも縁まで水が満たされています。写真ではわかりにくいでしょうか。天井から水が落ちている様子はありません。なぜここに水が溜まっているのか誰もわからないそうです。ちょっと怖いですね。

 古墳の頂上はやぶや駐車場になっていました。

 

 賞田の東に湯迫というところがあります。そこを通った時に、こんもりした木立や道脇の石が古墳や葺石に見えてしまいました。

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 帰ってから調べてみると、8基からなる湯迫古墳群というのがあることがわかり、これはやはり葺石かもしれません。8基は10m以下の小円墳だそうです。湯迫古墳はこれしかわかりません。